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- 寺田
- アプリ事業部 / ディレクター
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- 水口
- 映像企画部 / マネジャー
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- 坂上
- システム部
それぞれのお仕事について教えてください。
坂上システム部のデータ分析基盤を構築するチームで、社内のデータ活用推進を担当しています。
ポケモンの事業は多岐にわたり、それに伴って扱うデータの種類も非常に幅広いです。事業部門の皆さんと一緒に、それらのデータにどのような活用方法があるかを見極め、ユーザーの楽しみや事業の成長につながる形で利用してもらえるような、データの取得環境整備を進めていきたいと考えています。
寺田現在は、アプリゲームの部署に所属しています。すでにリリースされているゲームの開発とプロモーション両方の領域を受け持ちながら、新しいゲームの開発に向けて次のタネを探ることも行っています。
水口映像作品のプロデュースを担当しています。同時進行でいくつかの作品に関わっており、企画・監修、プロモーション、海外展開など、案件ごとにさまざまな形で携わっています。

データ活用業務に従事することになった経緯を教えてください。
寺田主務であったアプリ開発の業務のほかにも別の業務にチャレンジしてみてはどうか、という話をいただいたのがきっかけです。
もともとデータ分析には興味があったのと、キャリアアップにもつながると思ったため、兼務という形で経営企画部のデータチームに参画することになりました。
水口私は、経営企画部データチームが映像関連のデータ活用に取り組むタイミングで、一緒にやってみないかと声をかけてもらったことが、きっかけになりました。当時はポケモンセンター・ポケモンストアで販売する商品を企画する部署に所属していたのですが、以前は映像企画部に3年ほど在籍していて映像事業の知見があったので、プロジェクトに参加させていただきました。
坂上私はシステム部門の中途採用で入社したので、データ基盤の構築業務など、募集のときの職務詳細を見て自分の業務範囲は予測できていましたし、前職で関わっていた仕事の延長とも言えます。
お二人のように事業部門でプロデュースや企画を担当されていた人がデータ分析業務に兼務で関わるというのは、株式会社ポケモンならではの特徴だと感じています。

これまでに担当されたデータ活用業務の中で、事業部などでのご自身の経験とリンクし役に立ったという経験があれば、教えてください。
寺田大きく2つあります。
1つ目は、データを見る目が養われたことです。アプリの運用業務では、多くの方が日々データと向き合いながら業務を進めていますが、それぞれのデータの数値だけを表面的に見ることから大きく踏み込んで、関連や組み合わせを工夫することでより多くの示唆を得ることができるようになり、意思決定をリードするうえで大きな学びになりました。
2つ目は、ポケモンの事業全体を俯瞰できるようになったことです。担当外の事業も含めて、ポケモンを取り巻くあらゆる数字を把握したうえで、企画や施策を思考できるようになりました。例えば、地域別・年齢別のポケモンファンの分布は、事業の戦略を考えるうえで重要な基礎になると考えています。プロダクトやサービスによって分布や浸透度が異なりますので、自分が担当として次の1年にやるべきことは何なのか、自社が展開する他のプロダクトとどのように相乗効果を生み出していくか、を考える材料になり、非常に有益でした。今後、他の事業を担当することになった際にも役立つことだと考えています。
水口企画推進における説得力が向上した実感があります。企画を提案するときには、なぜそれをやりたいのか、ポケモンブランド全体にとってどのような意義があるのか、を具体的に示す必要があります。社内社外を問わず、データ活用業務で得られた知見をもとに根拠を提示しながら丁寧に説明をすることと、情熱や想いが組み合わさることで、より深く興味を示していただける機会が増えました。 また、同じチームや部署の方々にとって有用かもしれないと思ったデータは、積極的に共有するようにしています。
坂上根拠となるデータが示されることで意思決定のスピードが上がり、効果的なアイデアが実現されることは、良い効果ですよね。 お二人以外にも、今後誰もが簡単にデータを活用できる環境を整え、より多くの人がデータを武器にできるようにしていきたいです。 例えば、有効な分析の切り口を見つけたときに、誰でも簡単な操作でデータの取得ができ、安全に運用できるDeta Ware House(以下、DWH)構築を進めています。これまで各部署が独自に扱っていた社内のデータをDWHに集約することで、分析や意思決定にかかる時間や手間を削減し、精度を高めることに貢献していきたいです。 また、近年急速に普及しているAI技術を適切に使いこなし、資産としてのデータの価値を高めることにも、寄与できると考えています。

社内でのデータ活用状況で、課題と感じる点はありますか?
水口私は、データ活用の習慣がまだ十分に浸透していない、と感じています。
エンターテインメントの事業は、数字上の正しいことを積み重ねていくだけで成功できるほど甘くないのも確かですが、「ここが面白いと感じていただけるんじゃないか」という嗅覚や、「過去を振り返ってみるとあの判断が良かった」みたいなことを、データ分析の切り口から補強することができれば、成功の確率やスピードを上げていくことにつながります。
社歴や立場に関係なくアイデアを聞き入れてもらえる環境なので、積極的に発信して、それぞれがデータをうまく使いこなす習慣が定着していくといいなと思います。
寺田社内にはさまざまな事業領域があり、複数の部署が力を合わせる取り組みも多いですが、普段の業務で異なる事業のデータを見る機会は、あまりありません。プロダクトやサービスの性質は違っても、それぞれがポケモンブランド全体に良い影響をもたらすために日々取り組んでいるわけなので、そこには必ず面白いデータが付いてくるはずだと考えています。それらをもっと見る機会を得て、今自分が担当しているプロダクトにも生かせるものを探していきたいです。当事者にとっては当たり前だと感じているデータでも、異なる部署から見れば、発見のようなものが多々あると思います。
坂上お二人が言ってくださったことは、まさに事業推進の目線だと思います。その要望に応えられるように、私たちIT部門は、どうすればデータを扱いやすい形で集約できるかを考え、できる限り容易に利用可能なものを提供していきます。ツールの利用方法などのレクチャーや事例共有もさせていただきますが、その際には、ぜひお二人にも一緒に参加をお願いしたいです。
寺田もちろんOKです。
データを見るということの何歩も先に、効果的な企画や施策につなげて良い結果を生み出すというアクションがあり、その段階に到達して初めて価値が生まれると考えています。実際にそこまでやるのはとても難しいですが、データ活用の習慣が全社に広がっていくことで、交わされるアイデアもますます磨かれていくと思います。
水口講師みたいに扱われると気が引けるのですが、事例を提供できるようにたくさんアクションしていきますね(笑)
坂上そう言っていただけて心強いです。引き続き、よろしくお願いいたします。
